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2016シーズン ニワカと学ぶUCIワールドチーム・プレビュウ vol.4

◆ティンコフ TINKOFF

ティンコフさん劇場も今年で終わりかと思うと寂しいものがあるが、それよりチーム経営どうすんのかとか、このレベルのチームですら採算が取れないのかとか、もっと深刻な問題が横たわっている。まあサッカーですら最近ようやく黒字でやれるようになったレベルだから仕方ないのかもしれないが。

 今年はコンタドールが一応のラストイヤーということで、彼のTDF制覇が最大の目標となろう。まあ去年もそうなんだけど。マイカをどれだけコンタのアシストに集中させるのかが気になるところ。バッソがいなくなったので総合系エースが薄く、マイカをジロとブエルタに出してTDFのアシストにも回すのは厳しい気がする。

 

一応去年の成果としては、コンタドールがジロ総合優勝、ボドナールがポーランド1周で1勝、マイカがTDF1勝、あとサガン先生がティレーノ~アドレアティコ1勝、カリフォルニア総合優勝、スイス1周2勝、ブエルタ1勝、そしていつものTDFポイント賞に、世界選制覇。なんか去年の夏からずっと、みんなサガンのことばっか話している気がする。サガンくらいになるともう勝てないことが逆に面白いし、何の欠点にもならないみたいな。

http://media.gettyimages.com/photos/race-winners-lizzie-armstead-of-great-britain-and-boels-dolmans-and-picture-id518880592

とはいえポイント賞は獲り続け、世界選まで制覇して、今年はついにRvV優勝。確実にタイトルを獲れる選手になってきた。あとはミラノ~サンレモとパリ~ルーベも獲って(まあ、アクシデントが無ければそう遠くは無いように見える)、ほんで総合に転身とかするのかなあ。カンチェとボーネンを足しっぱなしにした存在みたいになってくれてもいいが。

 

バッソの引退にロジャーズの活動休止で、コンタドール五奉行もややパワーダウン。マイカが成長したにしても、グランツールは若干厳しい気がする。去年のジロもだいぶボロボロにされてたように見えたしなあ。新加入トロフィモフと、最近大人しいキシェルロヴスキの復活が欲しいところ。

 

 

ペテル・サガン スロヴァキア パンチャー/スプリンター

現世界王者。2012年、初出場のTDFで22歳にしていきなりステージ3勝とポイント賞を獲得。そのまま4年連続でポイント賞を獲得している万能スプリンター。最近は何をやっても2位止まりなのにポイント賞はとれちゃう(上れるから)ので、ステージ優勝が無いのにポイント賞ってのもねえ・・と批判されていたが、今年のTDFではめちゃめちゃに逃げまくるわ、山は登るわ、独走を始めたプラサを誰もおっかけないのに業を煮やして時速90kmで山を下るわの大活躍で、もうここに至っては批判はできないわというレベルに達してしまった。体格もキャリアも顔もイブラヒモヴィッチっぽいのだが、性格はお人よしらしい。

2015年の終わりに世界選を制覇すると、2016シーズンはRvVとヘント~ウェヴェルヘム優勝、E3とティレーノにオムループ2位、ストラーデ・ビアンケ4位と北のクラシックで大暴れ。

 

アルベルト・コンタドール スペイン オールラウンダー 

ぶっとい眉毛がトレードマーク。TDF2回、ジロ2回、ブエルタを3回制しており、実績で言えば世界最高と言ってよい存在。もちろんファンタスティック4の一人である。

山岳ではダンシング(いわゆる立ち漕ぎ)でグイッグイ登っていく上、TTもまじ強。今年のジロではトラブルに付け込んで差を広げたアスタナ勢を一人で粉砕し、アスタナの若い衆(アルーとランダ)に「お前ら調子乗んなよ」というメッセージを強烈に叩きつけた。

勝った時はピストルをバキューン!とするポーズがお気に入りで、全然似合ってないという声も気にせずやり続けている。あれ、引退までやるんだろうか。

 

イヴァン・バッソ(引退) イタリア クライマー 

コンタドール5奉行の筆頭格。かつてはランス・アームストロング引退後にロードレース界を統べる存在になると思われていたらしい。TDFでは2002年に新人賞を受賞し、2004年にステージ優勝。2006年にはジロ総合優勝を果たし、順風満帆と思われていたが、ドーピング違反で約2年間の出場停止。一番いい時期を逃してしまったが、それでも復帰後の2010年にジロで復活優勝して面目は保った。

今年から加入したティンコフでは、アシスト陣の父親のような風格。よく日本語ネット上で「バッソさん」と呼ばれるが、これは決してバルベルデさんと同じニュアンスでは無い。登坂力に優れ、特に長い山で際立つ。TTと下りが苦手。

・・・と思っていたところで、昨年のTDF途中に睾丸癌が発覚し、リタイア。癌の治療は順調なようだが、そのまま引退と相なってしまった。さらば名選手。

 

マイケル・ロジャーズ オーストラリア オールラウンダー

コンタドールの名アシスト陣の1人。若い頃は世界選手権のTT部門を3年連続で制しているが、最近はそこまで圧倒的にTTが速いわけではない模様。その代わりかどうかは知らないが、36歳の今は山岳でも安定してコンタドールを守ることができ、不在時はグランツールのステージ優勝もきっちり達成できる実力者。アシスト界では相当に大物。顔は共和党の政治家。 

 

ロマン・クロイツィゲル チェコ オールラウンダー 

バッソ、マイケル・ロジャーズ、ベンナーティ、マイカと並ぶコンタドール5奉行の1人。私が勝手に呼んでいる。アムステル・ゴールドレースやツール・ド・ロマンディといった名のあるレースも制してきたオールラウンダーで、ジュニア時代はアンディ・シュレック、ヴィンチェンツォ・ニーバリのような後のグランツール勝者と競り合ってきたらしく、チームがチームならエースを任せられているであろう。伸び盛りの時期にドーピング疑惑で1年くらい出場できなかった(結局潔白が証明された)のは残念無念。今年のジロではアスタナ勢にティンコフのアシスト陣がバラバラにされる中、一人山岳でコンタドールを支え続けていた。 

 

ラファウ・マイカ ポーランド クライマー 

コンタドールを支える有力アシストの1人。2013年初出場のジロで7位に入り、翌年のツールでは山岳賞を獲得。昨年のブエルタではティンコフのエースとして臨み、あまり得意でないTTも無難にこなして3位に入った。

キンタナやロドリゲスのように急激なペースアップで相手を叩き潰

 

すというよりは、じわじわ自分のペースで差を縮めていくタイプっぽい。コンタドールが来年限りでの引退を表明しているため、ティンコフの次期総合エースとして期待は大きい。まあティンコフじゃなくなるんだけど。JSportsのCMでは、「サイクゥルゥ、ロードレース、ミロナァラァ、Jsports」というじわじわくる棒読みを披露。